10月19日に実施された第4回鞘ケ谷記録会で大牟田高が5000mで自己記録を大きく更新。結果、自由ケ丘高と5000mPBでの差はなくなり、福岡県高校駅伝・男子の結果予想は混迷。どちらが福岡県を制し全国への出場権を手にするのだろうか。

2019年度 福岡県高校駅伝・男子
第4回鞘ケ谷記録会・男子5000m
第4回鞘ケ谷記録会・男子5000mの結果は衝撃的であった。大牟田高9名が15分切で自己記録を更新。大牟田高15分切ランナー9名総てが自己記録を更新、もしくは新たに15分切を記録した。
ここまで圧倒的優勝候補であった自由ケ丘高も4名が15分切で自己記録を更新。高校生総合1位は14:15.16の松並昂勢君(3年)だった。
大牟田高の結果
順位 | 記録 | 氏名 | 所属 |
---|---|---|---|
029 | 14:20.70 | 荒巻朋熙(1) | 大牟田 PB |
030 | 14:21.05 | 吉冨純也(3) | 大牟田 PB |
034 | 14:23.50 | 林虎大朗(2) | 大牟田 PB |
041 | 14:29.20 | 神谷青輝(2) | 大牟田 PB |
045 | 14:34.84 | 川崎颯大(2) | 大牟田 PB |
049 | 14:38.06 | 太田蒼生(2) | 大牟田 PB |
056 | 14:42.07 | 田中廉(2) | 大牟田 PB |
057 | 14:42.15 | 馬場賢人(1) | 大牟田 PB |
071 | 14:52.63 | 田島龍聖(3) | 大牟田 PB |
自由ケ丘高の結果
順位 | 記録 | 氏名 | 所属 |
---|---|---|---|
021 | 14:15.16 | 松並昂勢(3) | 自由ケ丘 PB |
040 | 14:28.43 | 尾方馨斗(3) | 自由ケ丘 PB |
051 | 14:40.19 | 西垣収悟(2) | 自由ケ丘 PB |
053 | 14:40.79 | 緒方春斗(3) | 自由ケ丘 |
055 | 14:42.05 | 塚田翔伍(3) | 自由ケ丘 |
069 | 14:51.86 | 高木政宗(3) | 自由ケ丘 PB |
トラック5000m戦力
第4回鞘ケ谷記録会の結果を受け、大牟田高・自由ケ丘高のトラック5000mでの戦力は以下の通りとなった。
大牟田高
14:20.70 荒巻朋煕(1)
14:21.05 吉富純也(3)
14:23.50 林虎大朗(2)
14:29.20 神谷青輝(2)
14:34.84 川崎颯大(2)
14:38.06 太田蒼生(2)
14:42.07 田中廉(2)
14:42.15 馬場賢人(1)
14:52.63 田島龍聖(3)
上位7名平均 14:30(全国6位)
上位5名平均 14:26(全国8位)
上位3名平均 14:22(全国13位)
※10/25現在
自由ケ丘高
14:15.16 松並昂勢(3)
14:15.75 山本歩夢(2)
14:28.43 尾方馨斗(3)
14:34.93 緒方春斗(3)
14:40.19 西垣収梧(2)
14:41.41 塚田翔伍(3)
14:51.86 高木政宗(3)
14:58.28 古谷海翔(2)
上位7名平均 14:33(全国12位)
上位5名平均 14:27(全国11位)
上位3名平均 14:20(全国9位)
※10/25現在
上位7名平均・上位5名平均では大牟田高がそれぞれ3秒・1秒上回る。また上位3名平均では自由ケ丘高が2秒上回る。
トラック5000m戦力を単純時計比較すれば、両校の走力は拮抗していると言って良いのではないかと思う。
しかし、高校駅伝では全員が同じ距離を走る訳ではない。5kmを超える区間が3区間ある。またトラックとロードの差がある。それらを考慮して勝つのはどちらか。
福岡県高校駅伝・男子、制するのは?
結論から言えば自由ケ丘高が有利ではないだろうか。
まずトップ層の厚さ。自由ケ丘10秒台の松並昂勢君(3年)・山本歩夢君(2年)の存在が大きい。
二人ともPBは今期記録。松並君は第4回鞘ケ谷記録会。山本君は6月2日鞘ケ谷ナイター。山本君は県新人で2位14:44.97、全九州新人で8位14:49.66、PBレベルの走りは維持できている。
対して大牟田高のトップ時計は、荒巻朋煕君(1年)の14:20.70。1年で任せられるのは通常であれば5km区間までだと思う。強豪校で1年生を8km区間に配置した例は何例か記憶しているが区間賞レベルの走りは僅かだ。
そして走りこんできた距離の差。今夏、両校とも距離をこなしているだろうが、1年間・2年間の差は大きいだろう。ロード走破力でも自由ケ丘高の方が上ではないだろうか。
大牟田高が光明を見出すとすれば中間層の厚さだろう。3区までの前半で離されるであろうその差をできるだけ抑え、4区からの後半で着実に1区間毎に差を詰めるていければ。勝利するには6区までに追いついておきたいところであろう。
両校とも全力を出し切ったレースで京都へ
トラック5000mの記録では、決して駅伝の結果を予想できる訳がない。どちらが勝っても長距離強豪県の一つ、福岡県の代表。今年は最後まで勝敗が分からない激戦になると予想したい。そしてそれを願うだけの期待が両校にある。
両校ともその走力の総てを出し切って、どちらか1校となる福岡県代表の座・京都への出場権を手にして欲しい。
